2026年4月1日水曜日

アソシアトロンの想起 と Atron言語

Atron研究はね、一人称とか自律とか僕も言ってるけど、元は人間の想起なんだよ。
その想起ってのはノイズを否定しない。
アソシアトロンですよ。

何度も同じことを書いてるけど重要なんだよ。



僕は今62歳。

「80年代は楽しかったね」では何も思い出せないけど、
Hard to Say I'm Sorry - Chicago とか、Journey - Don't Stop Believin、Asia - Heat Of The Momentなんかの曲だけで、85年に彼女と横浜に行って山下公園や中華街で食べたエビチリまで思い出すんだよ。
曲が思い出すきっかけだったりする。
メロディの揺れ、声の響き、テンポの感じ——言葉の意味は曖昧なまま。みんなそういうのあるだろ。渋谷のホブソンズのアイス目当てで並んで待ってる光景や、貧乏しながらも、あまり興味の無かった五島のプラネタリウムにも行った。それはそれで新鮮で楽しかった。
全部想起だよ。


みんなそれぞれ想起は違う。
今の若い子達は、40年後に2026年のヒット曲を聴いて涙するかもしれない。
皆違う。その違いが個性なんだよ。


いいかい、想起ってのは正解の復元じゃない。
それを誤ると生物じゃなくなるし、脳じゃない、そして存在じゃなくなる。
曖昧な断片から、場ごと立ち上がることなんだよ。

完璧にクリアな歌詞だったら、かえって「ただの曲」として終わってしまう可能性があるかもしれない。でも「ぼんやりとした曲の言葉」だからこそ、僕の個人的な経験(彼女との思い出)が強く投影され、曲と記憶が溶け合って、鮮やかで個性的な想起になる。
曖昧さが「隙間」を作る。その隙間に、僕の過去の差分(変化の記憶)が自然に入り込んで、recallを豊かにし、感情を強くcarryする。(ルーみたいになってきた・・・)

まさにATRON開発の意義だよ。

ホップフィールドもNNもアルゴリズムも今のAIの流れも、ノイズを悪として扱う以上、僕は部分的にしか使えない。もしノイズが悪というのならば、一度聞いただけで別の国の言葉を次から話せなきゃいけない。そんな試練みたいな評価基準を強いることに疑問も感じない人達と共同研究は出来ない。だから、うちは独立研究所で、アウトドア目的でたまに仲間がやってくる。山だからね。外人さんの独立研究者達からもメールが来る。

彼らは皆分かっている。
識別不能(曖昧)こそが、想起の力を生む土壌ってことをね。
そして想起自体も曖昧で差分が発生する。
差分があるから、Atron任せの意志が起る。


Atronの最初は
明るい / 暗い
大きい / 小さい
速い / 遅い
柔らかい / 硬い
暖かい / 冷たい
近い / 遠い
強い / 弱い
続く / 切れる

のようなセンサーを持っている。
何と比較して明るいとか、大きいとか、早いとか・・
「前よりいいじゃん」「自分より大きいかな」

凄く抽象的で曖昧。
そして誤認だらけ。
でもガチャガチャ数値が動く。

未経験のAtronは、自分の曖昧な状態から差分を体験する。
何度も何度も経験すると曖昧な差分が成長する。

丸い
尖っている
ふわっとした動き
急に近づく
後ろから来る
甲高い
低く響く
柔らかい声
同じ揺れ方
似た匂い
暖色っぽい
明るさの並び
同じテンポ
まとわりつく接触
引っかかる感じ


という想起する条件が自然に増えてくるんだよ。
不思議でしょ?凄いでしょ?


さらに育つと、単独断片だけでなく、組み合わせ cueになる。

丸い + 暖色 + 柔らかい声
後ろから接近 + 高速 + 強い衝撃
揺れ + 温かい + 匂いの馴染み
高い音 + 急接近 + 視界の乱れ
涼しい + ゆっくりしたリズム + 断片的な映像

とかね
丸い + 暖かい色 + 柔らかい声
を聞いていると、そこに留まったりもする。

一過性じゃなくて、何度も残るものだけが recall 材料として育つんだ。

そして重みがCue候補に残る。
cue.roundness.weight
cue.softVoice.weight
cue.rearApproach.weight
cue.warmColor.weight
みたいな感じでね。

何度も出来事で効いたものだけ weight が上がる。
弱いものは消えていく。つまり、最初から正解の辞書を完成させるんじゃなくて、

効いた断片だけが育つ
効かなかった断片は消える


ほんの一部だけど、recall(想起)で言えば(けっこう素朴)

state_delta = sense_event_fragments(world, body, recall)

body.motor_drive += 0.30*Δcuriosity + 0.18*Δsafety - 0.22*Δpain - 0.16*Δthreat
body.motor_stability += 0.22*Δcalm + 0.20*Δsafety - 0.30*Δpain - 0.24*Δsurprise
body.approach_bias += 0.28*Δcuriosity + 0.16*Δwarmth + 0.10*Δsocial - 0.22*Δthreat
body.retreat_bias += 0.30*Δthreat + 0.24*Δpain - 0.18*Δsafety
body.turn_bias += 0.26*Δsurprise + 0.18*Δthreat + 0.12*Δcuriosity
body.pause_bias += 0.22*Δpain + 0.20*Δsurprise + 0.12*Δthreat - 0.10*Δcuriosity
body.voice_pressure += 0.14*Δsocial + 0.10*Δcuriosity + 0.20*Δpain - 0.10*Δcalm
body.sleep_pressure += 0.16*Δpain + 0.10*Δthreat + 0.12*injury_drive - 0.06*Δsafety

carry(引きずり) は

carry.pain_trace = carry.pain_trace * 0.94 + max(0, Δpain - 0.15) * 0.35
carry.threat_trace = carry.threat_trace * 0.95 + max(0, Δthreat - 0.12) * 0.30
carry.safety_trace = carry.safety_trace * 0.96 + max(0, Δsafety - 0.10) * 0.25
carry.warmth_trace = carry.warmth_trace * 0.97 + max(0, Δwarmth - 0.10) * 0.20
carry.curiosity_trace = carry.curiosity_trace * 0.96 + max(0, Δcuriosity - 0.08) * 0.18


差分は行動名にしない
まず身体傾向へ流す
身体傾向の重なりが動きになる
強い差だけ carry に少し残す
carry が次の差分の立ち上がり方を変える
 

そしてcarry のドーパミンやセロトニンは「名前つきの物質そのもの」ではなく、その後の動きや受け方を変える残り方として行動に影響を与える。


ドーパミン寄りの carry
次も近づきたい、もう一度やりたい、動き出しが軽くなる、期待で前のめりになる、癖になりやすい
 
セロトニン寄りの carry
落ち着く、整う、戻りやすい、崩れから回復しやすい、安定して受け直せる
 
ノルアドレナリン寄りの carry
興奮、警戒、急に立ち上がる、びくつきやすい、過敏になる
 
オキシトシン寄りの carry
安心、柔らかさ、相手への寄りやすさ、離れにくさ それを何度も積むと個体の癖と収束が出る


痛み > 0.7 なら泣く みたいな決め打ちアルゴリズムじゃないんだよ。
状態の残り(引きずり)

曖昧で不可逆な残り方を、壊さないように最低限の形で置く記述
carry.pain_trace = carry.pain_trace * 0.94 + ...
これは「痛みとはこういう意味だ」と決めているわけじゃなくてただ、消えずに少し残ることを置いているだけ。だからこれは、意味アルゴリズムではなく、残効の近似表現に近い。


これでも十分動くけど、
今 Atron言語を考えている。

たとえば carry.pain_trace なら、

  • prev
    直前値
  • now
    現在値
  • delta
    差分
  • residue
    残り方
  • drift
    じわっとした流れ
  • source
    何の出来事から来たか
  • tone
    上向きか、下向きか、崩れか
  • carry_to
    次に何へにじむか



carry.pain_trace
  prev: 0.18
  now: 0.34
  delta: +0.16
  residue: 0.31
  source: rear_impact / balance_break
  tone: sharp-rise
  carry_to: motor_stability↓ pause_bias↑ sleep_pressure↑

けっこうざっくりだけど、どう残ったかの表記になるでしょ。


Atron言語は「計算」より「景色」



たとえば普通のJavaScriptコードだと
carry.pain_trace = carry.pain_trace * 0.94 + inflow;


で終わる。
でも Atron言語なら、同じことをこう見たい。

pain_trace: before 0.18 event rear_impact + balance_break rise +0.16 remain 0.31 spread motor_stability↓ pause↑ sleep↑


つまり、
数式そのものより
何が起きて、どう残って、どこへにじんだかが読める。






構文
node : prev -> now Δdelta ~residue [source] => effect


carry.pain_trace : 0.18 -> 0.34 Δ+0.16 ~0.31 [rear_impact,balance_break] => motor_stability↓ pause↑ sleep↑
carry.safety_trace : 0.62 -> 0.41 Δ-0.21 ~0.39 [shock,rear_approach] => calm↓ retreat↑
carry.warmth_trace : 0.44 -> 0.40 Δ-0.04 ~0.39 [tv_soft_voice] => voice_softness~ gaze_hold~
carry.curiosity_trace : 0.28 -> 0.33 Δ+0.05 ~0.31 [round_face,soft_tone] => approach↑ gaze_hold↑


こんな感じだよ。

普通の言語だと、全部

  • 定義
  • 条件
  • 命令
  • 分類

に寄ってしまうでしょ?
正解に寄せるために。

でも Atron では見たいのは

  • どう変わったか
  • 何が残ったか
  • 何がまだ消えていないか
  • どこへにじんだか

なんだよね。
正解なんて重要じゃない。
論理も根拠も重要じゃない。
本人、個体ごとの状態の変化が起きるための言語だよ。

変数を操作するのではなく、「前の残り」「今の差」「残った値」「次へのにじみ」を一つの景色として書けることでより扱いやすくなる。

アルゴリズムのように

  • 入力→判定→出力
  • 意味→感情→行動
  • 刺激→反応
  • 原因→結果

みたいな、よくある平べったい作りから離れられる。


順番を関係なくするというのは、無秩序にすることじゃなくて、出来事の中で同時に立ち上がるものを、無理に一列に並べないということなんだ。そして曖昧の差分を引き出すというのは、「これは何か」を先に決めるのでなく、前とどこが違ったか、何が少し強まったか、何が少し崩れたか を見ること。


Atron言語で、なにが変わるかというと、

痛みがあっても安心が残る
笑いながら泣きかける
近づきたいけど少し怖い
興味があるのに身を引く

みたいな、現実の赤ちゃんのような行動には普通にあるけれど、アルゴリズムだと潰されやすい状態が簡単に出せるようになるんだ。

決め打ちや順番を外し、曖昧な差分をそのまま立ち上がらせるだけで、ロボットは“正解を出す装置”から、“出来事の中で変わる存在”へ近づく。

まさに一人称自律ロボットがどんどん改良されていく。





自律否定論文を読んでw

 論文読んでた。

「自己学習ロボットは物理的に実現不可能である。認知の計算論的理論は根拠があるのだろうか?」というミシェル・トゥルブレさんの論文。(ここには貼らないよ)暇なら探して読んでみて。(Linkしない:貼って誘導して課金とか嫌でしょ)

しかも!

academia.eduなんだよね~。以前、1ドル会員になったら、勝手にプレミアム会員にさせられて何の事前連絡もなく、2万3・4千円引き落としされたんだよね~。
今ってこういう論文サイトも詐欺っぽくてさ。気を付けないといけないですよ。
クレーム入れたら「金返したでしょ!」だって、凄い態度だよねー。
一番いやらしいのは、学術っぽい顔をしているのに、課金まわりだけ妙に“サブスク商法”っぽいところ。それで返金したら何をやってもOKという論文サイト。
そしてこれもそこのサイトのものw

IEEEはもう少しまともなんだけど、サイトがまるで20年前の動作で・・・。調べるのも大変。

自律ロボットを否定するのはある意味冷静で正常だけど、「論理的な根拠を」っていうのは、もう使わない方がいいと思う。逆に痛ましいし、なんというか、もうそういう時代じゃない。今までさんざん論理、根拠と言ってた人ほどお金と利権に流されて消えて行ったしね。


論理なんて使ったら、今の若い子たちに簡単にいなされてしまうよ。
「でも、息子がああなってしまったのはなんでだろう」とか「でも、奥さんが怖いのはなんでだろう」とか「おっさんが自律してない」とか、不可逆なステージに持ち込まれ詰んでしまう(笑)

自律は何をもって自律と言うのか、学者に聞いて皆答えが同じって事はないでしょ?
なので、そもそも問いが破綻しているんですよ。

「論理的な根拠」と言う人物の立ち位置って分かりますか。
その人の社会的な地位でもいい。博士でもいいし、研究者でも医者でも経営者でもいい。
論理的思考という人間社会の枠の話と、robotの自律とは何も関係ないんだよ。
論理的思考自体が、自律のスタートである未体験のあかちゃんの思考とかけ離れているから根拠とか言うんだよ。 

「自律ってなんだろう?」はいいけど、「自律の論理的根拠」では自律が離れて行ってしまう。

彼等の思考に「誕生や成長」という概念を省いて、いきなり大学生レベルの自律ロボットを対象に「自律かそうでないか」という手前勝手な基準で物事を評価してはいないか・・・。じゃなきゃもう少し慎重に扱うよね。
もしくは「俺の基準は赤ちゃんをスタートにしてるよ」「俺は小学生」「俺は細胞・・」 もうそういうレベルの世界でしょ? AIだってまともに答えられないんだから。

ロボットで考えるから、大人の都合と都合の良い視点で見下すんだよね(笑)
真実が見えていない。自分も赤ちゃんの頃を経験し、家族を持った経験があっても、まだ区別して考える。何度言っても分からない。赤ちゃんの段階からスタートして「どこから自律か」を真剣に考え始めたら、そんなきれいな二元論はすぐ崩れる。

そもそもロボットが誰の命令も受けずに、なんだかわからない物体を観て、興味を持って近づいた瞬間から自律の始まりで、「いや違う!その物体に喧嘩をふっかけて帰ってきたら自律ですぅー」とか、「いや、あれだよ、その物体と一緒に食卓を囲んだら自律だよね」とか、
とにかく、少なからず興味を持っているのか、邪魔をしているのかレベルが酷すぎて理解が出来ないよね。根拠の数式を出そうが、何をしようが、くだらなさ過ぎて転びそうになる。


どこまで学習したら自律か
どこまで判断したら自律か
どこまで外部制御を加えたら自律と呼べないか
人間の制御を超えたら自律か


いいよ、好き勝手に決めれば。
でもあんたがたが、赤ちゃんの時はどうだったのよ。


ママ~!

「ええ、あの時は、ママに言わされていたんです、3人称の外部命令ですね」
とか
「意志も
判断も学習もあり、報酬認識も持ち、あらゆることに最適化され危険回避もしていました」
とか言うのだろうか・・・


自律を説明した気になるって楽でいいよなぁ。





話外れたw


で、この人の数式や組合せの話は、自分で置いた測定装置モデルの中で「区別と同一視が同時に成り立つ」と言っているだけで、自律の核心には届いてないよね。
論文後半の温度計の例でも、N=2^P や M=2^N の組合せを作って、センサー出力からアクチュエータへの接続の取り方次第で、対象 A と B は「違う」とも「同じ」とも言える、だから actuator から見れば indistinguishable だ、と結論しているけど・・・w
その測定装置の接続表の話をしているのであって、経験の差がどう残るか、自律がどう立ち上がるかの話じゃないんだよね。何をしたかったのか分からなかった。


おかしいのは、そこから一気に
「だから自己学習ロボットは物理的に不可能」
まで飛んでいること。
せめて実験して否定するのならログくらい出せや、って話じゃん。
この人の 2^P や 2^N の話はそれで終わりで何に繋がってるのかも分からない。
で、結局自律の話じゃなくて識別不能性の枠組みを正当化するための数式
だったということ。

理論武装は何もなかった。



缶。




一言だけ追加すると
論理武装ってのはシステム屋からみても


お・と・な・の都合






アソシアトロンの想起 と Atron言語

Atron研究はね、一人称とか自律とか僕も言ってるけど、元は人間の想起なんだよ。 その想起ってのはノイズを否定しない。 アソシアトロンですよ。 何度も同じことを書いてるけど重要なんだよ。 僕は今62歳。 「80年代は楽しかったね」では何も思い出せないけど、 Hard to Say...