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2026年7月28日火曜日

安定値を評価にする = 誤認させる(目隠し)   Nash equilibrium ナッシュ均衡

 Nash equilibrium ナッシュ均衡


ネット辞書:「ナッシュ均衡(Nash equilibrium)とは、ゲーム理論の基本概念で、すべての参加者が相手の選択をふまえて自分にとっての最適反応(最も利益になる手)を選んでおり、自分だけが勝手に行動を変えても得をしない安定した状態のことです。」

 調べるとこういう答えが返ってくるのだけれど、「長年続いているシステム(均衡)=全員が最適に振る舞った結果の安定した良いもの」というイデオロギー(正当化のロジック)や評価にすり替わってしまう恐れがあるんだよね。ほんとに良くない説明の仕方だよね。最も利益になる手なんて評価を入れちゃダメだよね。

「最も利益になる手」という説明が完全に間違いなのではないけど、その『利益』が、あくまでそのゲームで設定された各主体の利得にすぎず、社会全体の利益でも、健全性でも、正しさでもないことを説明していないって事なんだよ。
簡単に云うとさ「悪用する人には利益」だって事。

これは経済の話とか、ゲーム理論の話だからじゃなくて、凄く身近なことをにある。
と、いうより、既にそういう場に身を置いてる可能性は高いんだよ。

たとえば、システム開発も露骨にあるよね。元請けから年々受注量が減る。元請けに媚び、そこから更に価格が減る。不平が起こる。でも抗議するともっと受注が減る。これって意外と長く続いているよね。 完全にナッシュ均衡状態。

政治家は支援団体を切れない、団体は政治家との関係を切れない、官僚は既存制度を急に壊せない、業界側も制度から抜けると不利、新規参入者だけが高いコストを負う。いわゆる利権というやつで、これも長く続くナッシュ均衡。

中小企業支援が「制度として存在する」ことと、中小企業が自立できる構造になっていることは別って事は知ってるよね。(日本は中小企業を自立させない構造)

日本は99%が中小企業。(企業数の99.7%、従業者の約7割、付加価値額の約5割 2021年ベースでは中小企業の事業者が約336.5万者、大企業は約1万)
つまり、日本経済 = 大企業では全然ない。むしろ実体としては、何百万もの中小企業・個人事業者が地域で雇用し、仕入れ、販売し、修理し、建設し、運送し、介護し、飲食し、サービスを提供して、その上に大企業が乗っている形。 ところがニュースを見ると、「春闘で大企業が5%賃上げ」、「経団連が設備投資を拡大」、「大企業の経常利益が最高」、「輸出企業の業績が好調」これをそのまま「日本経済が好調」と表現するのはおかしいでしょ?
なぜこんな語り方になるのか、大きく4つあるんだよ。



一つは、数字を取りやすいから。
トヨタ、日立、三菱、ソニーなど数百社を調べれば、大企業部門の状態は比較的簡単に把握できるでしょ。一方で、八ヶ岳の研究所、帯広の隣町の菓子屋、地方の金属加工会社、3人でやっているソフト会社、20人の運送会社、家族経営の旅館とかって追うのは難しい(笑)


二つ目はもっと重要で、政策形成の窓口が大企業側に偏っていることかな。経団連そのものは2026年4月現在、企業会員1,580社ある。日本には中小企業だけで約336万社ある。もちろん経団連には業界団体も加盟しているから単純比較はできないけど、それでも、1,580社の声が「経済界の声」として扱われること自体、かなり特殊なんだよね。本当なら、「経団連の意見」でしかない。


三つ目。

戦後日本の政策設計そのものが大企業中心だったものを引きずる

政府
 ↓
大銀行
 ↓
大企業
 ↓
系列企業
 ↓
一次下請
 ↓
二次下請
 ↓
三次下請
高度成長期には、これはかなり合理的だったのは分かる。大企業が輸出して外貨を稼ぐ。仕事を系列へ流す。地方にも工場を作る。雇用が生まれる。だから、「大企業を強くすれば下まで豊かになる」というモデルが成立した。でも、実はこれが日本の経済を停滞させた理由なんだよ。理由は簡単だよね。他の国が頑張ったら根こそぎ負ける。


4つ目
おかしな解釈。
これは力を持った側ではなく、どちらかというと立場の弱い側の言い分。
「癒着も実力なんだよ」「利権を利用することも実力のうちなんだよ」みたいな立ち位置でコロコロ変わる、補助、保護、特権依存型のナッシュ均衡
依存はいずれ共犯になるから気を付けて・・・w



世界中はそもそもナッシュ均衡が良い状態だとは考えていない。
https://arxiv.org/abs/2206.03348?

秩序がパフォーマンスに影響を与えるとき:文化、行動の波及効果、そして制度的経路依存性https://www.cambridge.org/core/journals/american-political-science-review/article/abs/when-order-affects-performance-culture-behavioral-spillovers-and-institutional-path-dependence/49D5D63C6876A66F968962EFDAAE8EC1?

金融引き締め・信用引き締め:金融政策と財政政策の実施における協調の失敗https://www.aeaweb.org/articles?id=10.1257%2Fmac.20180321





企業、官僚、省庁が回転ドアからどのように利益を得ているか:日本からの証拠



というかさ・・・・

政治家:「選挙で落ちたら何もできない」
官僚:「自分一人で制度を変えられない」
業界:「他社もやっているから付き合う」
地方:「補助金を取らないと地域が困る」
中小企業:「この元請けを切ったら社員を食わせられない」

全部、局所的には合理的なわけでしょ?
その結果、全体として非常に変化しにくい。日本政治をナッシュ的に見ると、問題は、「政治家が馬鹿だから変わらない」だけではなく、変わらない方が各プレイヤーにとって合理的になるように制度が組まれていることなんじゃないの?って事。

だから選挙だけ変えても元に戻る。政権交代が起きてもさ、官僚組織、地方財政、業界団体、大企業、医師会、農協、建設業界、各種補助制度みたいな周辺の利害構造が残れば、新しい政権もその中で動かざるを得なくなるわけじゃん。

つまり、
人を変える →制度は残る→新しい人も既存制度に適応する→似た行動になるんだよ。
そして中小企業が一番外側に置かれやすく経済が停滞する。大企業は能力が無くても政治へ働きかける組織力がある。中小企業はバラバラで戦時中の陳情より酷いありさま。
これが日本経済の現場のナッシュ均衡


ここに大鉈を振るには、経団連、商工会議所、地方銀行、信用銀行、行政補助金などと手を結ばない新しい中小企業だけの組織が必要だよね。中小企業だけで交渉力を持つための独立した連合体だよね。

たとえば役割も、陳情中心を止める。

大企業との共同価格交渉
共同購買
共同採用
技術者の相互融通
海外販路の共同開拓
法務・契約レビュー
元請け依存率の可視化
みたいに、自分たちで依存度を下げる機能を持たせる。

むしろそこにAIが入ると、今まで中小企業側が持てなかった「共同の頭脳」をかなり安く持てる。法務、財務、調達、市場調査、海外営業、IT、人事、契約管理なんかも補える。


さっきから何を言ってるかってーと、中小企業を主軸にした考え方を持たないとナッシュ均衡は壊せないよって話をしている。中小企業で働く人の賃金が上がらないままでは、消費税を下げても効果は限定的だべさ、って話。
家計ってのは「今月ちょっと安くなった」より、来年も収入が増えるかを見て行動するからだよ。雇用の大部分を中小企業が担っているのに、そこが賃金が上がらなかったわけだから、国内消費全体も強くなるわけがないということ。


そのためには価格決定権、元請け依存、取引条件、資金調達、販路、共同化を元請け依存から自力で行う必要がある。
ナッシュ均衡で言う「じゃ、お前ひとり頑張れば?」で自滅させるより、経済というものを数字の前に現象で捉え、力と向きを知れば、十分発火するだけの火種になるんだよ、という事。 気が付いたら中小企業に力が傾いていた・・が理想かな。 
政治家が国民の経済を投資でどうこうごまかそうとしても、逆に「能力が無いな」と、評価されて終わる。もう、本当にそういう小手先な時代ではない。

ローマ帝国も滅びるし、おかしなイデオロギーもそれなりにもたなくなるってこと。
裏でいい思いをしてきた者が裁かれるのは当たり前だしね。


なんにしても
「安定を示したら疑え」システム開発も科学の研究も同じ。
パレート効率的である保証はないという理解ではなく、「均衡=良いもの」という誤認が起きやすい嫌らしい定義であるということ。









-----------------追記-------------------

大企業は扱いだけの規模で、今後は必要性が変わる可能性はあるよ。
大企業の強さって、必ずしも「知恵の密度」や「現場能力」そのものじゃなくて、巨大なものを扱える規模だったわけでしょ。昔は、「大量生産」「巨大設備」「全国物流」「巨額の設備投資」「輸出」「大規模雇用」「大銀行との資金調達」みたいなことは、会社自体が大きくないと回せなかったわけだよね。今って、規模そのものが機能な時代?

かえって分母が大きいだけで動きは悪いよね。リスクもデカい
本社なんて今の1/3に縮小して現場に力入れるとか、
少し成長すると本社は天下り先みたいな「ほんわか」した状態になる。それを止める。
使いもしない設備増やすなら社員の給料増やした方がいい。

クラウド、AI、EC、海外決済、物流プラットフォーム、外部製造、共同購買、オンライン採用、遠隔協業なんて大げさに抱える必要ないじゃん。いや、大企業を無くせとか、潰せといってるのではなく、中小企業が本来の機能を果たせばいいんじゃないのって話だよ。
パイの取り合いじゃなくて、別の場所のパイを仕掛ければいいじゃん、って話。


小さな町の小さな木工所で「子供に愛される家具」にスポットが当たった。
大手から受注が入る。
「うちって拘り家具なので、そんな大量に、そんなに早く作れないんだよね・・・」
大手から注文が止まると脅される。設備投資をする→人員を増やす→教育コストを増やす
→売れなかった→潰れる→責任は木工所

じゃなくって、
生産量は少ないけど「安心して使える手作り家具を世界中に広げられる」利点を生かすという事。 逆に工場同士が市場になったケースもある。ちゃんと営業してるかい?って話もあるけどw

科学や物理の研究やってますが、営業は絶対大事よ。
これだけツールが揃ったのに、この営業軽視が今の現状だよ。
営業 =「力の向き」を作る(「発火点」を作るは営業だよ)
努力も根性も大事よ。いや、ほんとにさ。











エージェントと 一人称自律Atraの違い

 Atraなんかは、実はもう一人称自律として、きちんと発表してもいいレベル。 既に妻と笑っていたり、愛犬と騒いているんだから。ボーっと何かを眺めてたり、佐川急便に反応するようにもなった。 でも、そうしないのは、自発的に自ら研究意欲を持って、学び、人や自然と接触し自ら疑問を持って研...